一般的にETCカードを作るにはクレジットカードを用意する必要があります。
何らかの事情で「クレジットカードを作りたくない」、「作れない」方はETCカードを持てないのでしょうか?
結論からお伝えすると、クレジットカードがなくてもETCカードは作れます。
この記事では「ETCカードが欲しい、でもクレカはいらない」という方に向けてETCカードの発行手順・おすすめカードを紹介致します。
有料道路での料金支払いをスムーズにしてくれるETCカードは、「ETC機能付きのクレジットカード」や「クレジットカードに付帯するカード」として発行されています。
しかしETCカードを使いたい方の中には、「クレジットカードを作りたくない」もしくは「作れない」という方もいると思います。
そういった方にオススメなのが、「クレジットカード機能なしのETCカード」です。
クレジット機能なしで作れるETCカードには、次の3種類があります。
・ETCパーソナルカード
・ETCコーポレートカード
・法人ETCカード
このうち個人向けのETCカードはETCパーソナルカードのみです。
ETCコーポレートカードと法人ETCカードは、個人事業主や法人など大口利用する方の為のカードです。
ETCコーポレートカードは1枚につき車1台のみ、法人ETCカードは1枚を複数の車で使えるという点が異なります。
上記3枚は全てETCカード単体で作ることが可能です。
しかし代わりにデポジット金(預り金)や年会費などが発生します。
かかる費用はETCカードによって様々です。
割引サービスの特徴や対象者も違います。
3枚のETCカードについて詳しく確認して行きましょう。
まずは各カードの特徴を表にまとめてみました。
こうして見ると個人が手軽に利用できるのは、ETCパーソナルカードだという事がわかります。
・金額はすべて税込です。
・組合を通さずに直接申し込む場合は発行時617円+毎年617円+保証金or金融機関の保証。
・法人ETCカードは「高速情報協同組合」の法人ETCカードを想定。
ETCパーソナルカードの最大の特徴は個人が審査なしで作れることです。
これならクレジットカードの審査が不安という方やクレジットカードが作れない方でも安心ですよね。
ETCパーソナルカードは東日本・中日本・西日本の高速道路株式会社・首都高速道路株式会社・阪神高速道路株式会社・本州四国連絡高速道路株式会社の6社が共同で発行しているETCカードです。
クレジットカードを持っていなくても作れますが、月額の利用料金に応じたデポジット金(預り金)が必要になる他に1,234円の年会費が発生します。
法人向けカードであるという点、そして車両限定のカードであるという点がETCコーポレートカードの特徴です。
発行者は東日本・中日本・西日本高速道路株式会社です。
利用できる車両を最初にカードに登録することから登録した車以外で使うことはできません。
一方で大口割引が受けられるのは大きなメリットです。
首都高速・阪神高速の利用料金の月額に応じて、10~20%の割引サービスを受ける事が可能です。
ETCコーポレートカードは1台の車だけを使っている個人事業主のうち、クレジットカード審査に通るか不安がある開業直後の方や赤字経営の方、頻繁に割引対象となる高速道路を使う方にオススメです。
ただし作成するための審査は個人向けのETCパーソナルカードより煩雑で状況によっては発行を断られるケースもあります。
また年会費などの支払いも必要となります。
法人ETCカードの特徴は複数枚のETCカードを持つことができる点です。
何人もの社員を抱える企業向けのカードです。
ETC料金はすべて同一口座からの引き落としとなり、契約も1本なので面倒がありません。ETCコーポレートカードのように車両も限定されない為、レンタカーなどでも利用が可能です。
法人ETCカードは各協同組合などが発行しています。
細かい規定や年会費などの条件はそれぞれ異なる可能性がある為、利用を検討している場合は注意しましょう。
「クレジットカードに付帯されるETCカード」と「ETCパーソナルカード」を比較した場合どちらにより大きなメリットがあるのでしょうか?
結論から言うと、明らかにクレカに付帯されるETCカードです。
自己破産や債務整理後など、特別な事情があってクレジットカードを作れない方を除けば、クレカ付帯のETCカードを使う方がより簡単でコスト的にもメリットがあります。
では実際にクレカ付帯のETCカードとETCパーソナルカードの比較表を見てみましょう。
※価格はすべて税込です。
「クレジットカードに付帯されるETCカード」と「ETCパーソナルカード」を比較した場合大きく異なるのは次の3点です。
初期費用
クレカ付帯のETCカードであれば年会費は540円程度である事が殆どです。
また発行手数料も一部のクレジットカードを除けば無料です。
一方ETCパーソナルカードの場合は、「審査がない」というメリットはありますが、発行時に最低2万円のデポジット金が必要です。
加えて1,234円の年会費もかか為、初期費用としては高いと感じる人もいるでしょう。
発行の手間
クレカ付帯のETCカードはWebから簡単に申し込めるのに対し、ETCパーソナルカードは申込書を入手するところから始めなければなりません。
申込書はインターネット経由で請求できないので、電話をして取り寄せるか・サービスエリアなどに取りにいく必要があります。
Web申し込みと比べるとかなりの手間だと思います。
ただしETCパーソナルカードにはメリットもあります。
ETCパーソナルカードにはクレジットカードのように審査がありません。
デポジット金などが必要になるものの、審査に自信がない方にとってはプラス要素といえるでしょう。
ポイントの付与
クレジットカード付帯のETCカードを利用するメリットには、クレカを利用したときに付与されるポイントとETCマイレージサービスのポイントの両方が貰えるという点があります。
ETCパーソナルカードでもETCマイレージサービスを利用できますが、クレカ独自のポイントを貯めることはできません。
クレカのポイント還元率はカードによって異なりますが、仮に1%還元のカードを利用して毎月1万円分高速道路料金を支払ったとすると1年間で1200ポイントも貯まります。
このように様々な条件を考え合わせると、クレジットカードが使える場合はクレカ付帯のETCカードを作る方が断然オトクです。
・「ETCパーソナルカード」なら、クレジットカードがなくても個人で作ることができ審査も不要
・クレジットカードを作ることが出来るなら、申し込みが簡単で年会費無料の「クレカ付帯のETCカード」が断然オトク
・クレカを怖がりすぎる必要はなし。毎日をちょっと豊かにするためにも便利に使う工夫をしてみよう。